キジバトの寿命は10年!「ペット」「害鳥」どちらの立場から見る?

キジバトの寿命は10年!「ペット」「害鳥」どちらの立場から見る?

 

鳩は縁起のいい鳥といわれています。日本には6種類の鳩がいて、キジバトもその中の一種です。キジバトの寿命はおよそ10年~20年です。寿命に大きな差があるのは、住環境と個体の強さです。

もともとは山間部に生息していたキジバトですが、最近ではどこでも見かけるようになりました。そんなキジバトは人からするとかわいい鳥なのでしょうか。それとも害を加える害鳥なのでしょうか。

本コラムではそんなキジバトについて、またペットとして鳩を飼うことができるのかについてご紹介します。

 

 

▼【寿命】キジバトってどれくらい生きるの?

世界中にいる鳩の種類は約300種類です。そのうち日本にいる野生の鳩の種類は、約6種類です。この6種類の中にキジバトもふくまれています。また、天然記念物や絶滅危惧種とされている鳩もいます。

実は、日本ではあちこちで見かけるキジバトは、世界的にみると限られた場所にしか生息しておらず、貴重な鳥です。

公園や神社、などでよく見かける鳩にはキジバトとドバトという2種類がいます。キジバトの見分け方は、ドバトよりも体が一回り小さく、翼が茶褐色です。翼の模様なうろこ状なのも特徴の1つです。

キジバトの寿命は、およそ10年~20年と言われています。寿命に10年も幅があるのは、生活環境や個体差により違いがあるからです。

そもそも野生の鳩の寿命を孵化から観察し一生涯を通して把握することはできません。そのためハッキリと把握できていないということもあります。しかしペットとして飼育されている鳩は、野生の鳩に比べて長生きをするようです。

 

▼キジバトの生態や特徴について

キジバトの生態や特徴について

 

キジバトは、もともとは山間部に生息していて狩猟の対象の鳥でした。しかし都市部において狩猟が禁止となって以来徐々に、キジバトは人の生活圏内に姿を現すようになります。都市部の方が山間部と比べ、危険が少なく住みやすいことがわかり徐々に移動してきたと考えられています。

キジバトの餌は木の実や種です。都市部でも公園など緑の多い場所には、これらの餌が多くあることから住みつくようになりました。キジバトには、群れではなく単独あるいはつがいで行動するという特徴があります。

つがいになったとしても、ずっと同じ相手といるわけではありません。雛が大きくなり、巣立っていくとそのつがいとは別れます。そしてまた別の相手とつがいになり繁殖をするのです。そうすることで同じ遺伝子ばかり残すのでなく、いつがいとなった鳩の数だけの遺伝子を起こすことになるのです。

キジバトは周年繁殖をおこないます。周年繁殖とは、季節に関係なく年中卵を産み、年中繁殖をするということです。産卵回数は1年に3~4回といわれていますが、公園など人から餌をもらえる環境にいる鳩は、栄養状態がよいことから産卵回数が増え、7~8回可能であるといわれています。

産卵は、一回につき2個の卵を産みます。卵は、2~3週間で孵化し、1カ月~1カ月半で巣立っていきます。雛は、巣立ってから4~5カ月で産卵が可能になります。キジバトの繁殖力は、鳥のなかでも非常に強いものです。

 

▼【ペット】鳩は飼えるの?

キジバトをペットとして飼育することはできません。その理由は、キジバトが野鳥だからです。野鳥であるキジバトは、鳥獣保護法という法律によって保護されているのです。この法律の目的は、野生の鳥獣を保護するために捕獲などを禁止するというものです。たとえ野生の鳥がケガをしている場合でも捕獲は基本的に認められません。

もし巣から落ちた雛やケガをしているキジバトを一時的に保護する必要があっても、勝手に保護をしてはいけません。まずは猫やカラスにつかまらない場所に移動させ、親鳩が戻ってくるまで様子をみます。うかつに人が保護してしまうと、親鳩の元にもどれないだけでなく、成長しても野生に戻ることができないからです。親鳥が現れず、保護の必要がある場合も個人の判断で保護するのではなく、必ず都道府県の動物保護課に相談をしてからにしましょう。

動物保護課から保護する許可をもらって雛を保護する場合は、まずは雛用の餌を準備しなければなりません。まだ木の実などの固形物を食べることができない雛の餌は、「ピジョンミルク」というものです。

親鳥は雛を育ててるとき、食道の一部にある素嚢(そのう)という部分から分泌される物質を吐き戻して雛に与えます。素嚢乳(そのうにゅう)は、雛にとってとても栄養がある食料で、孵化後1週間で体重が2倍に増えます。

しかし飼育環境では素嚢乳を手に入れることができません。その場合、素嚢乳の代わりのビジョンミルクとして豆乳を使用することがあります。

 

▼もし飼うのなら…飼育OKな鳩の寿命を伸ばす方法

もし飼うのなら…飼育OKな鳩の寿命を伸ばす方法

 

野鳥であるキジバトをペットとして飼育することはできません。しかしペットとして飼育できる鳩もいます。

 

◆ペットとして飼育可能な鳩と飼育方法

ペットとして飼育できる鳩は、ギンバトやジャゴビンといった種類です。ペットとしての飼育以外に、レース、観賞を目的とされている鳩がいます。個体の金額も種類や血統によってさまざまです。数千円から数万円といったところが相場のようです。

鳩を飼育するため必要なものは、ゲージ(鳥かご)やエサ入れ、水入れ、止まり木などを揃える必要があります。エサはショップなどで販売しています。ネット購入ができるショップもあります。このほかにも体調管理や健康促進としてサプリメントを使用することもあります。また足環が必要になる場合があります。

ゲージは、目安として鳩が十分翼を広げられるくらいの大きさが必要です。飼育する鳩の種類にもよりますが、何匹かの鳩を飼育する場合は鳩の習性を考え、複数のゲージを用意したほうがいい場合があります。

 

◆鳩が長生きするためにすべきこと

鳩が病気にならないためには、ワクチン接種をしたり、病気の予防をしたりすることが必要となります。

このほかにも、野生の鳩が近づかないよう鳩のゲージの置き場所に気を付けなければなりません。これは、野生の鳩からの感染を防ぐためだけでなく、天敵である猫やカラスから守るためにも大切なことです。また鳩のゲージ内の衛生管理も大切です。ゲージ内の掃除はこまめにおこないましょう。

鳩の様子がいつもと違うなど、異変を感じたら早めに獣医師の診察を受けましょう。もし複数を飼育しているなら体調不良の鳩を隔離することも、ほかの鳩に感染させないために大切なポイントになるでしょう。

鳩を飼育するための初期費用として、ゲージやエサ入れ、水入れ、止まり木など合わせるとおよそ数千円から数万円が相場です。餌やサプリメント、足環の価格は、さまざまです。鳩の大きさや予算に合わせて選ぶとよいでしょう。

 

▼深刻な鳩被害の実態についても知っておこう

自身にとってはペットでも、近隣の人に鳩が被害を与えてしまうことがあります。隣の家との敷地が近い場合は、とくに注意が必要です。

よくある鳩の被害には以下のようなことが挙げられます。

 

1. 鳴き声による騒音

鳩の鳴き声は、早朝から始まります。特に繁殖期になると昼夜問わずに鳴きます。家のベランダなど近い距離での鳴き声は、騒音被害ともいえるでしょう。また翼をはばたかせる音も鳴き声と同じく耳障りな音です。鳩に住みつかれている家だけでなく、その周囲の家も同様に被害を受けているのです。

 

2. 野生の鳩が寄ってくることによる鳩被害

ペットとして飼っている鳩に野生の鳩が寄ってくることがあります。それによって上記のような被害をだしてしまうことがあります。鳩による糞害や騒音などは、自分の家だけなく周囲の家にも迷惑をかけてしまいます。とくに集合住宅など距離が密接している場所に住んでいる方は、気を付けなくてはいけません。

 

3. 鳩と糞による細菌感染などの衛生被害

野生の鳩はいろんな病原菌を運んでくるため危険です。鳩の糞にも、体内で繁殖できずに排泄された病原菌が多く含まれているので、素手で触ることは厳禁です。とくに注意したい鳩が原因の病気は次のとおりです。

 

◆トキソプラズマ症

哺乳類や鳥類に感染する原虫“トキソプラズマ”が原因の病気です。世界中の約1/3が感染しているといわれています。健康であれば症状が現れることはほとんどありませんが、免疫不全の人には重篤な症状を引き起こすことがあります。また妊娠している方が感染すると、胎児の死産や自然流産、誕生した胎児に異常がでるといったリスクが高まります。

 

◆オウム病

オウムだけでなく鳩もオウム病の病原菌を持っていることがあります。症状は、急激な発熱と咳です。中には肺炎や呼吸困難にまで重症化する場合もあり注意が必要です。

 

◆クリプトコックス症

空気中や土に含まれる真菌が原因の病気です。鳩の糞に混ざっていた真菌を、空気を介して吸い込むことで感染してしまいます。免疫が低めの高齢者や抗体がない赤ちゃんが感染すると、とくに重篤になってしまう可能性があります。

 

◆ヒストプラズマ症

糞中に含まれる細菌を吸い込むことで感染します。発症については急性と慢性、進行性と3つのパターンに分かれていますが、多くの場合無症状であり、感染しても症状が軽いといわれます。ただし、重症になると発熱や胸痛、場合によっては急性肺炎を引き起こします。最悪の場合は、通常の生活がおくれないような呼吸機能障害まで進行してしまうこともあります。

 

このほかにも、アレルギー体質の方は鳩が原因でアレルギー症状を発症する可能性があります。たとえペットとして飼っている鳩であっても掃除のときなどに糞を素手で触ったりしないようにしましょう。乾燥した糞は特に、空気中に舞い上がりやすいためマスクをつけることをおすすめします。

 

▼鳩被害が予想されるなら、早めの対策が必要です

鳩がいったん住み着いてしまうとなかなか追い出すことができません。これは、鳩には帰巣本能があるためです。はじめのうちは短時間の休憩です。しかし徐々に滞在時間が増えます。休憩場が安全であると確認できると、巣を作り住処にしてしまうのです。

最近よく鳩がやってくるようになったと感じたら、早めに対策をとる必要があります。対策の基本は、まず寄せ付けないようにすることです。そのために市販の鳩除けグッズ有効です。

鳩除けグッズには、鳩が寄り付かないようにするためのテグスや鳩除けネットなどがあります。また、手すりに止まらないようにするトゲトゲがついた鳩除けマットや、鳩が嫌がるにおい成分が入っている忌避剤もあります。

しかし鳩は非常にしつこいです。ネットを張ってもちょっとした隙間があれば、そこから入り込んでしまうのです。もうこの段階まできたら鳩の習性が働いているため、私たちでは手に負える状態ではありません。早めにプロに相談することをおすすめします。

既に巣を作られてしまっている場合は、もう素人では手に負えないでしょう。鳥獣保護法という鳥や動物を守るための法律により、鳩だけでなく巣や卵も保護対象となっているからです。むやみに手を出すと法律違反になってしまいますので、所有する家や建物であっても、手を出さないようにしましょう。

 

▼まとめ

日本には約6種類の鳩がいます。鳩の繁殖力は鳥の中では非常に強く、1年中いつでも産卵することができます。年に3~4回産卵することもあります。キジバトはペットで飼育することはできませんが、飼育用、レース用、観賞用の鳩を飼育することは可能です。鳩をペットにするときは、近隣の方々に鳩被害を与えないよう十分に気をつけなくてなりません。

鳩の糞には多くの病原菌が含まれていることから、とくに注意が必要です。掃除する際も、素手で触らないようにし、吸い込まないようにマスクを着けることを徹底しましょう。乾燥した糞は、掃除の際に空地中に舞い上がってしまうため要注意です。

野生の鳩がやってきて、そのまま住み着いてしまわないような鳩除け対策も必要です。鳩がやってこないためには、テグスや鳩除けネットが手軽でおすすめです。

鳩が一旦住み着いてしまうと、帰巣本能によりなかなか追い払うことができません。またすでに巣を作られたり、卵がある場合は、鳥獣保護法という野生鳥を保護する法律があるためむやみ手をだすことはできません。もし、長時間居ついていると感じたら早めにプロに相談しましょう。

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