ムクドリ被害で困っている方へ!アイテム使いで自分でできる駆除法
ムクドリという鳥をご存じでしょうか?古くは、農作物につく虫を食べてくれるので農家の人たちからは感謝される存在でした。
しかし、人間が森林伐採をおこなったことによって、ムクドリがねぐらにしている森や木の減少してしまい、いつのまにか市街地へ来るようになってしまいました。
最近では、ムクドリのフン害や騒音被害が問題となっており、自治体も頭を悩ませているといいます。
ここでは、ムクドリの生態や対策に有効なアイテムについて紹介していきたいと思います。いま現在、ムクドリの駆除でお困りの方は対策方法を知り、快適に過ごせるようにしましょう。
▼ムクドリは益鳥なのか?害鳥なのか?
ムクドリという鳥はあまり聞いたことがない鳥かもしれません。ここでは、ムクドリの生態について見ていきましょう。
・まずムクドリの生態を知ろう
ムクドリは全長24センチのスズメ目ムクドリ科の鳥です。「ジャージャー」「キュリリ」「キュルキュル」などのバラエティのある鳴き声を出します。
ムクドリは一年を通じて日本全国で見られますが、九州の南のほうでは数が少ないようです。冬には、中国や台湾でもムクドリが見られます。草地や畑に訪れることが多いですが、最近では街中にも頻繁に飛び歩いているのを見かけます。
・ムクドリが益鳥と呼ばれていた過去
ムクドリはもともと日本で「益鳥」といわれていました。なぜかといいますと、ムクドリは農作物につく虫を食べてくれるので、とてもありがたい鳥だったのです。
農薬のない昔の時代には、農家の人たちにとってムクドリの存在はかかせませんでした。
・害鳥になってしまったのは人間のせいでもある
昔は農家の人たちからありがたがられる存在だったムクドリですが、今では害鳥になってしまいました。それはなぜなのでしょうか?
ムクドリが害鳥になってしまった原因には私たち人間が関わっています。ムクドリがねぐらにしていた森や木が人間による土地開発によって減少し、環境が変わってしまったためです。ねぐらにしていた森や木がなくなったムクドリは、人間が暮らすところに近い街のほうへやって来るようになりました。
ムクドリが街の中でねぐらにできる場所が街路樹です。街路樹に集まったムクドリはフン害や騒音といった被害を生み出し、ムクドリは害鳥として扱われるまでになってしまったのです。また、ムクドリが果樹を食べてしまうことも害鳥扱いされる原因の1つです。
人間の手によって生まれたムクドリの害。だからこそ、真剣に対策を考えていかなければいけません。
▼ムクドリ被害!2つの大きな問題とは
ムクドリ被害の問題は大きくわけて2つあります。それは、「フン」と「騒音」です。実際にどのようにトラブルを引き起こしているのか、ご説明します。
・フン被害
ムクドリのフンが乾燥するとカビが繁殖します。また、そのカビを吸ってしまうとアレルギーや病気を引き起こすおそれがあり危険です。そのため、掃除をおこなうときは、フンが乾燥する前にしましょう。フンの掃除をするときには、必ず手袋をしてマスクをしてからおこないましょう。
また、ムクドリのフンによって金属が腐食することもあります。フンには酸成分が含まれており、大量のフンを放置すると金属が腐食してきてしまうので注意が必要です。フンを放置したままでは、見た目的にも気持ちのいいものではありません。こまめに掃除をおこなうとムクドリも寄り付きにくくなります。
・騒音被害
ムクドリの問題はフンだけではありません。大きな鳴き声も問題になっています。ムクドリの鳴き声は「キュルキュル」「ジャージャー」といった音を出します。夕方になるとムクドリがねぐらを求めて市街地のほうへ現れることによって、こういった騒音被害が起こっています。
ムクドリは単体ではなく群れで行動することが多いです。鳥の声は、一匹が鳴いていてもそんなに気にならないでしょう。しかし、大群で鳴き声を発していたらそれは不快な騒音になります。
また、フンの被害や鳴き声だけでなく、羽根を大量に落としていくこともあり、掃除する住民たちのストレスになっています。ムクドリによる健康被害や騒音のストレスを避けるためにも、早めにムクドリ駆除をすることをおすすめします。
▼ムクドリ駆除は自分でおこなう!有効アイテムを使おう
「ムクドリを駆除したいけど、自分でできるのかな?」とお考えの方もいらっしゃると思いますが、ムクドリを駆除する対策は個人でもできるものがあります。アイテムを使って有効的にムクドリ対策をしましょう。
・ネット
ムクドリは鳩より小さいので、ネットの網目が大きいとすきまから入ってきてしまいます。そこで、ネット選びには注意が必要です。ネットは、ピーコンネットを使います。
・テグス
ベランダにテグスを張ることも効果的です。テグスとは、釣り糸のことです。ホームセンターなどで売っているので購入して対策しましょう。
・忌避剤
ムクドリが嫌がる臭いの成分が入った薬品を使ってムクドリ対策をすることもできます。忌避剤の種類はスプレータイプや固形タイプ、ジェルタイプのものがあります。
・音
危険がせまったときや、天敵につかまったときの音を流すことによって、ムクドリを追い払うことができます。また、爆竹などの大きな音を鳴らしてびっくりさせることも有効的です。
・注意点
フン害や騒音被害をもたらすムクドリですが、鳥獣保護法という法律で保護の対象になっている鳥です。そのため、被害を受けたからといって勝手に処分することはできません。こうした鳥獣保護法に関わる鳥を駆除したいときは、業者に頼んで駆除をしてもらいましょう。
1つの方法だけでなく、いろいろな方法を組み合わせて対策をするとより効果的です。ムクドリの駆除でお困りのさいには一度上記のようなアイテムを使ってみましょう。
▼ムクドリの天敵である「タカ」…果たして効果はあるのか?
ムクドリにとって、天敵ともいえる存在が「タカ」です。そんな天敵のタカを使ったムクドリ対策があります。それが、鷹匠(たかじょう)による放鷹(ほうよう)です。
ムクドリがいる場所にタカを放ち、「ここはタカがいるから危険だぞ」とムクドリに学習させて追い払うという作戦です。
実際にタカを使ってムクドリの数を減らすことができた自治体もありますが、個人でタカを飼っているかたはあまりいらっしゃらないと思うので、あまり現実的な方法とはいえないでしょう。また、タカを使ったムクドリの駆除は何度もおこなう必要があるのもネックです。
タカの置物をベランダなどに置くという方法もありますが、しばらくすると効果は薄れてしまうようです。素人では難しいムクドリの駆除は業者に相談をして、駆除してもらうといいでしょう。
▼まとめ
昔は益鳥としてありがたがられる存在だったムクドリは、人間の生活環境の変化によりムクドリが住みかとしていた森や木が失われてしまったことによって、市街地に住み着くようになってしまいました。
ムクドリが市街地に来ることにより、フン害や騒音の被害が発生し、住民からの苦情も出ている状態です。ネットや忌避剤を使った対策方法がありますが、しばらくすると効果がなくなり、またムクドリが来てしまうということもあります。
タカを使った、自力でムクドリを駆除する方法もありますが、個人での作業はおすすめではありません。ムクドリは鳥獣保護法で保護された鳥なので、勝手に処分することは法律で禁じられているからです。ムクドリの駆除は素人では難しいので、業者に相談をして駆除の依頼をしましょう。
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